2010 年 3 月

雑記

恵比寿の写真美術館で観た「森村泰昌 なにものかへのレクイエム」や「GEISAI#!14」の振り返りや、昨日の「思い出横丁派」との対談(?)など書かなくてはならないことがたまってきてます。




とりあえず昨日、友達の手伝いで南青山の神田うののパンスト御殿の隣の家でチャップリンになってました。


そこにグラフィックデザイン学科の卒制委員であり、そしてこの大島美術学院のロゴを考案してくれたcpyさんも同じく手伝いとして協力して参加していました。


この一つ前のグラフィックデザインの卒展の記事を読んで、「チョームカついたし!」と言っていました。(そりゃそうだ)


グラフィックデザイン、そしてグラフィックデザイン学科がどういうことかということを話してくれたのですが、いま内容を書き起こそうとしてもうまく書けない….。役に立てずにすいません。


デザインは必ずしも「感動」を求めてはいないし、「オリジナルな表現」を提案するものではない、というような内容を話しました。


どうしても自分は「表現」(←アートという言葉が嫌いなので表現という言葉を使ってます)としてモノをみてしまうので、彼女のように「表現」を踏まえたうえで「デザイン」を語れる人が増えるといいなと思います。デザインが好きな人のデザインは軽くなりがちかなと思うんで。



にしても日本の広告デザインって本当に素晴らしいですね!!(散々既出のネタですが)






ゲームやお菓子などの日本製品を、中国や韓国がパクることがよく問題になるけれど、日本もヒトのことはいえませんね…。

業界的には「CMとしては話題性があったし、アデランスはだれでしょうというネタ自体はオリジナルだし、見せかたの元ネタにしただけで何が悪いんだ」という論理で正当化するのでしょうが。

多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業制作展

土曜日、恵比寿に多摩美術大学グラフィックデザイン学科の卒業制作展を見に行きました。

感想は…。んー、もはやなにも言えないです。
多摩美のグラフィックデザイン学科という場所は、ああいう場所なのでしょう。
「世の中にすでにありそうなもの」「どこかでみたなにか」をハイクオリティで仕上げる、と。

完成度はとても高いです。でも多くの作品はそれだけです。
感心はする。でも感動はしない。

以下は個人的に気になった部分です。

・インクジェットでプリントしてパネルに貼る以外、方法はないのか。
・パクリは意識的にやるよりも、無自覚であるほうがより悪質である。
・たとえば海外の広告作品に見受けられるような社会風刺やユーモアといったものはほとんど見受けられなく、ただ表面をそれらしく(葛西薫、浅葉克己、菊池敦己、服部一成….のように)整えた作品が多かった。
・鑑賞者は、作品を言い表わす言葉として「かわいい」「きれい」「これ好き〜」以外の語彙も勉強したほうがいい。

これらのことは数年前から感じてきたことですが、今年はさらにそれらが極まっている印象です。
個人の作品をディスってるわけではなく、全体の印象です。作品のひとつひとつには、そこにかけられた手間や愛情や苦労を見つけることができるし、自分にはそれを否定するなんてできません。あくまで学科の方針にクエスチョンがあるだけです。


といいつつも、この「大島美術学院」のロゴはグラフィックデザイン学科の人が考えてくれたものだし、個人的には満足しています。グラフィックデザイン学科は、教育ではなく実践的スキル習得の場なのでしょう。彼ら彼女らは企業の中で、与えられた時間内で、徹夜も厭わず、きちっとしたものを作るのだと思います。信頼感はあります。



ところで最近、3月11日の村上隆のTwitterでの発言を読み返しては考えています。

「アートって何ですか?そこが問題だお〜。。。ほんとうはね。このままゆくと日本グラフィック展出身の人がアートとグラフィックを混同して、外国の作家作品を模倣して行く、、というそう言う方向には行ってほしくないなぁ。」

日本語がぶっ壊れているのでいろいろな捉え方ができそうですが….。
この先の話はとりあえず保留ということで。

多摩美術大学情報デザイン学科芸術コース「卒業制作展」

いま記事を書こうとして気がついた。
今年の情報デザイン学科芸術コース(以下、情芸)の卒業制作展って、「卒業制作展」なんですね。毎年なんかしらのタイトルやテーマが設定されるけれど(自分たちの時だったら「No Map」とか)、サイトをみてもそういう記述は一切なし。多岐にわたる作品群を、もはやひとつの言葉で括ることに限界がきたということでしょうか。いさぎ良いです。(今確認したら、テキも特に展示テーマはなさそうだった。)

作品は…例年通りピンキリだと思います。
デザイン系の学科だとグラフにしろダクトにしろテキにしろベースに4年間で身に付けた専門技能があるから全体的なレベルはあがるのでしょう。しかし情芸の場合、そういった基本的技能を身に付けるための授業というのは少ないので、個々の作品でかなり差がでています。

卒業制作展は学外(受験生、予備校関係者、教師、親)へのアピールの場としていちばん重要です。学科のブランディングという観点からみたとき、芸術コースの卒業制作展は、もう少し完成度があがると対外的に印象が良くなるのかなと思います。(それは学生の資質ではなく、カリキュラムの問題かな。)

いいなって思った作品は、ほぼ例外なく作家が自分の作品の前に立っていました。
というか、作家が説明してくれたから作品が良く見えたものありました。むしろ、作家がいない作品の多くは印象にも残らないし、おそらく視野には入ってるのだろうけど、いま書き起こそうとしても思い出せません。

きっと能動的に動かしたり、作品背景を知れば楽しい作品になるんでしょうけど、普通の人は初見の作品にそこまで積極的に働きかけないのが普通です。やはりなんかしらの説明はあったほうがいい気がします。観客は話かけたり触ったりすることを極度に「恐れている」か「無関心」なので。

はい、極めて凡庸な意見でした。
卒制の感想なんて、みんな頑張ったんだから「良くやったね!」でいいような気もする…んだけど色々言いたくなりますよね。



作品を説明してくれた人に「卒業後は決まっているんですか?」という質問をしてみた。そしたら良い作品をつくっていても「未定です」って人がけっこう多かった。なんだか勿体ないな、という気がした。「作品を制作していくつもりです」とか「働きます」とか「進学します」というはっきりした答えではなく、「未定」というのは人生に迷っちゃってますからね….。学科として、学生にもう少し将来に対するビジョンを持たせてもいいのかな…とか。



球体がまわって棒が刺さる作品(←なんの説明にもなっていない)。
音の要素は偶然?らしいんだけど、その音がこの作品を唯一無二の作品にしてる。



一見、ケント紙の立体が並んでいるだけ。でもよくみるとかすかに動いている。
「ん?」と思って仕掛け的なものを探すけど、すぐには見当たらない。


全体的に写真の人は展示方法が荒いなあと思った矢先、しっかり展示している作品があって、それが予備校で観ていた人だったので嬉しかった。「光を捉えるための箱としての部屋」(うろ覚え)というコンセプトが素晴らしいと思った。


夢ちゃん。この人は情報芸術という学科がなければ美大に行けなかったかもしれないし(失礼!)、そして情報芸術という場所だからでこそ育った人でしょう。こういう人材を受け入れるだけのキャパがあるのが、この学科のいいところ。

多摩美術大学テキスタイルデザイン学科卒業制作展

多摩美のテキの卒業制作展に行ってきました。

テキの卒制展といえばこの数年は五反田というのが定番でしたが、今年は横浜のBankARTでした。自分が情報デザイン学科の卒業制作展で展示したのもこのBankARTでした。どういう場所かはだいたい知ってるつもりだったんですが、テキスタイルがこの場所で展示すると聞いた時はよくOKしたなと思いました。

だってBankARTって、狭い小道みたいなところが入り口で、錆びたハンガーのトンネルの横を通って、上の階とかちょっとカビ臭くてってイメージだったので。あの奇麗なものが大好物の女の子たち(偏見)があんな場所で展示を許すはずがない!…..と思ったんですが、行ってみたらとても綺麗に改装されていました。羨ましい。

会場はパーテーションなどを使用してなかったので、とても広々としていました。作品同士の間隔も保たれていてとても見やすかったです。やはりこれと比べると五反田のときはちょっと狭かったのかな….と。初日の平日の夜ということで、人もまばら。個々の作品をじっくり観ることができました。


で、展示はとても良かったです。

ぶっちゃけ、いままでテキスタイル学科の作品が好きじゃないところもありました。「デザインなのか表現なのかが曖昧だな…」とか「別に布使う必要ないんじゃない….?」とか、過去の卒業制作展ではいろいろネガティヴなことも考えました。

今回は会場が変わったこともあるのかもしれないけれど全体的なレベルが高かったように思えました。とにかく手数がある作品が多かった。コンセプトとかじゃなくて、そのひと作品にかけられた時間や手間を考えるだけでトリップする。それは作品が変わったというより、大学を卒業して自分の感じかたが変わっただけという話でもあるかもしれないんですが。

少し前に催されていた「生活と芸術 アーツ&クラフツ展」でも、もう何時間かかって制作されたかわからないようなウィリアムモリスのキ◯ガイめいた作品が並んでいましたが、やはりそういう作品は強いです。見るのに疲れるという意見もありますが。(現在もまだ催されている、東京都現代美術館の「装飾」展も気になりますね….)

アートもデザインもコンセプト重視/デジタル主流の現在、工芸作品の「実直さ」というのがまた見つめなおされている気がします。

手数というよりかはデザイン的なアプローチの作品もありましたが、それらもわかりやすい印象です。やはり男のほうが「コンセプチュアルに」モノを作っている印象(「コンセプチュアルな」モノを作っているではなく)ですね。みんな専門的な技術や知識があるので全体的なレベルは高いです。

そしてなによりカタログを買った。卒業制作展のカタログを自分で買うのなんて初めてじゃないかな。表紙のデザインもかわいいし、厚みもほどほどで、部屋にあってもいいかなと。なんでこんなにテキスタイルをプッシュしてんのかわかんないけど、誰かに感動を伝えたい展示でした。

唯一気になったのは、卒業制作展の特設サイトがあるとリンクが貼りやすくて良かったです。(もしもあったらすいません。)



気になった作品をいくつか(写真はクリックですこし大きくなります)。



これはとにかく綺麗。どうやってるのかわからないけど近くでみるとテグスがパない。



踊ったときに色や柄が変わったりする。たしかダンス部の人だったと思う。そういうのって、いいと思う。服のことはよくわからないけど、立体的な感じがしました。



テキだとこういうアプローチで作品を作る人ってあんまりいないと思うんだけど、目立ったし、良かった。てか、写真が細部すぎてすいません。



女性用下着のプレゼンテーション。花の部分が下着。展示の仕方がなんともエロかったです。



この子はきっと頭がおかしいんだと思う。



あと個人的に「レベル高っ!」って思ったのは1階の大学院生の展示にあったこの作品。









「タイムレスデザイン」の追求。人が愛用しつづけるデザインにはどういう特徴があるのか、素材、色、形とパターンなど研究したらしい。マックスフーバーっぽくもあるし、ジョセフアルバースぽくもあるし、でも見たことがなくて、とにかくカッコいい。しっかり研究して作品を立ち上がるなんて院生の鑑だなと思いました。ポートフォリオも完成度が高い。


すぐ近くでおこなわれている情報芸術コースの卒業制作展も観てきたんですが、それはまた後日。

名刺できました



大島美術学院の名刺ができました。ブログのアドレスと、メールと、ツイッターアカウントのみ。直接ケータイで連絡とりたい人は手書きでいいかなと。

これをGEISAIで配ります。そうです、今度のGEISAIに出ます。
作品といえるのかわかりませんが、その場に私がいるので、あなたが私と話すだけという作品です。