国立新美術館「メディア芸術祭」



もう1週間以上前だけど、国立新美術館で文化庁メディア芸術祭受賞作品展を観てきました(当然のことながら会期終了)。
この記事、帰ってきてすぐ書き始めたんですけど、どこから切りこんでいいのか全然わからなくて結局ズルズルと更新しないままでした。いま、勢いで書いてます。


メディア芸術祭に前回来たのは…いつだろう?
はっきり覚えてるのは6~7年くらい前かな?そのときのメディア芸術祭はまだ写真美術館で開催されていた。その後も1回くらいは観てるはずなんだけど、まったく思い出せない。

6年前の自分はアート覚えたてみたいな感じだったので、アート部門の作品を見て「こんなんアートじゃない!」って憤ってた。それこそ村上隆の言うように「西洋のアートマーケットから外れている」から。「ただ光るだけじゃん!」とか「意味不明な音が鳴ってるだけじゃん!」とか「ゲーセンに行けばもっと面白いゲームあるじゃん!」とか。若かった。

でも、もはやそういう次元の話をしてる時代ではないです。もう2011年だし。いつまでも20世紀美術に縛られててもしょうがないし。
さもすれば「メディア芸術祭を観ないことには日本のアートは語れない」「ここに展示されているものが理解できなかったらクールじゃない」っていう無言の圧力さえ感じてますよ。

実際、アート部門に関していえば昔よりも表現が熟れてきてる気がします。昔は技術優先で、テクノロジーにアートやゲームのフタをしただけという印象でしたが、最近は技術と表現のバランスが取れてるんじゃないですかね?(単に自分が見慣れてきただけかもしれないけど。)

「そもそもメディア芸術ってなに?」ってのは藤幡正樹さんにまかせておくとして、ここでは感想をサラッと。

まず自分は会場に足を踏み入れて「女の子が多いし、みんなオシャレで可愛いな」って思いました。そもそも会場に人が多かった。「こんなにメディア芸術祭って人気なの?!」ってその注目度の高さに驚きました。

アニメや漫画、ゲームも展示されているせいなのかな?会場には高校生の姿もちらほら散見できました。カオスラウンジやら破滅ラウンジもいくたびに「若い人が多いな」って思うんだけど、今回のメディア芸術祭含めネットとの親和性が高い展覧会に若い人が集まるっていうムーブメントが今後どうなるのか興味あります。


個人的には作品はサキュバスっていう作品がわかりやすくて面白かったです。金属板が揺れる彫刻作品(アバウトな説明)。

アート部門の作品の中には、作品を鑑賞する時間よりもキャプションを読んでる時間のほうが長いんじゃね?っていうのもあった。作品2秒くらいみてよくわからなくて、キャプション30秒くらい読んで理解して、なるほどねって思って再度2秒くらいみて次に行く、みたいな。

別にそれが悪いというわけではないけど、ぱっと見で面白くてわかりやすいものは少なくて、ただでさえ人が多いし、「メディア芸術祭行ったけど人が多くてよくわからない作品ばっかでつまんねー」って思われたらやっぱちょっと悲しいよね。ま、自分はメディア芸術祭に縁もゆかりもないけどさ。

クワクボさんの「点・線・面」に行列ができてたのは驚きで、ICCでも無料で並ばずに観れるのに!って。やっぱみんなICCには行ってないんだな、と。

思い出横丁情報芸術アカデミーの2人と畠中実さん(ICC学芸員)のustで、ワールドカップのインタビューで長谷部が「Jリーグにも足を運んでください」っていうのと同じように、「(メディア芸術祭だけではなく)ICCにも来てください」っていうようなことを言っていた。

自分は学生時代はメディア芸術祭に対してふざけんなって思ってたくらいだから、ICCに対しても「早く無くなれ」って思ってた。当時の自分にはそれがアートとは思えなかったし、なにより「内輪ノリでワッショイワッショイ!」みたいな空気が嫌いだった。じっさいICCは1回無くなりかけたと思うんだけど、「やっとなくなるのか」って。(大変失礼な話をしています)

でも、そのうち知ってる人が展示するようになって、話を聞いたりしつつ改めてオープンな視線で見てみたら「あれ、けっこう面白いかも」って思い始めた。メディアアート界隈の人たちが話してることって面白い。いわゆる村上隆的なアートマーケットを見据えた現代美術の世界とはまた違ったものを表現活動に見ている気がする。


どーでもいいけど、この「期待と興奮の12日間」ってコピー、最初見たとき酷いなって思ったけど、なんつーか、いろいろ考えてるうちにこのくらい割り切ってるのも悪く無いなって思った。