21_21 DESIGN SIGHT「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」

メディア芸術祭と同じ日に21_21 DESIGN SIGHTで「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」もみたんだった。
この展示に関しては「デザイン思考」というブログの「倉俣史朗の椅子は粗大ゴミか?」というエントリが面白いのでそちらをご覧になってください。僕がこの展覧会をみて消化不良だった部分をうまく言葉にしてくれてます。
と書きつつ、ふと、「そういえばちょっと前のpenの倉俣史朗の特集号買ってあったな…」と思って本棚みたら、あった。2008年7/15号。そこに「ミス・ブランチは、いかに生まれたか」という見開きページがあったから箇条書きして掲載します。
・ミスブランチは56脚限定。
・ミスブランチの販売権は文房具メーカーのコクヨが所持していた。
・プロトタイプはコクヨが所有している。
・イメージに合う花を探すため、スタッフが造花店から露店まで奔走した。
・アクリルの中に造花をいれて固める作業は失敗の連続だった。
・プロトタイプと最終的なデザインではアームの形が違う。よりシンプルな形が選ばれた。
・当初は本物の薔薇をいれる試みもあったが、アクリルとの相性が悪く実現はしなかった。
そして、もっとも興味深いのは
・倉俣史郎が「ミス・ブランチは偽物だから、偽物の花でいいんだ」と言っていた。
ということです。
上記リンクの「デザイン思考」にも記載されていますが、「ミス・ブランチ」という名前は、『欲望という名の電車』という映画のヒロインの名前に由来しているそうです。(どんな映画でミス・ブランチがどういう役なのかは私には観てないのでわかりませんが…。)
倉俣史郎は60年代に蛍光灯を仕込んだテーブル、80年代にLEDのテーブルやLEDが仕込まれた回路図柄(!)のカーペットなど、おそらく当時としてはかなり前衛的だったであろう作品を発表してる。
倉俣史郎の作品、パッと見たとき正直ちょっとバブルっぽいデザインだなとも思ったんだけど、デザインとアートの境界線上で表現してる危うさを感じてかなり興味深かった。「pen」には、倉俣史郎はアートという言葉を嫌って自分からは口にしなかった、というようなことが書いてある。しかも、自作についてほとんど語らなかったそう。だから「pen」の特集号は、様々な第三者の証言で語られている。でも、やっぱり「デザイン」という言葉とおなじくらい「アート」っていう言葉が出てくる。
倉俣史朗のデザインは、いまのシンプル路線のデザインに慣れている自分にとって相当刺激的でした。個人的に好きだったのは「クロック・ウィズ・ファイブ・ハンズ」という蝶が貼付けられた時計です。ポエティック。
エットレ・ソットサスは、ドローイングをもとに制作されたカチナ・シリーズがものすごく良かったです。5/8まで。まだまだやってます!