2011 年 4 月

美大受験なう2

前回は不況と少子化により受験者が減り、そして家庭の経済状況から浪人を避ける傾向にあるということを書きました。

受験者が減るととうぜん大学は合格しやすくなります。
いわゆる5美大といわれる武蔵野美大、多摩美大、造形大学、女子美、日大藝術学部は、大学により多少の違いはありますが、この10年で受験者数はおよそ半分になりました。

しかし反比例して、逆に10年前よりも合格定員は増えている学科があります。10年以上前ですが、情報デザイン学科のように新設された学科もあります。私立美大全体で受験者数が減って合格定員が増えている…ということで、現状かなり合格しやすくなっています。

私立美大は大学とはいえ主な収入源は学生からの学費ですから、定員を増やすことはあっても減らすことはそうそうできることではありません。

現場レベルでみると、5美大のなかでも女子美大、造形大学、日大は推薦入試であれば合格しやすくなっている印象があります。3年くらい前までは推薦入試でも不合格の学生がわりといていたのですが、昨年あたりからは講師の目からみて「ちょっと危ないかも……?」と思っていても合格するケースが多々見受けられました。

一般的には5美大のなかでは多摩美と武蔵野美大の人気が高いので、その2校が入学し易くなると、その他の大学には人が集まりにくくなります。
なので多摩美大・武蔵野美大よりも受験者数の少ないそれらの大学は、推薦受験に力をいれてきています。早期に入学者を確定させて、人材確保をするためです。

推薦受験をする受験生はやる気があり、その大学に本当に行きたいと思っている人が多いです。また、美術予備校慣れしていない、素直な学生が受験するので大学にとってもメリットがあるのだと思います。

美大受験なう1

私は大学院では自身の予備校で3浪した経験、それと予備校講師としての経験から、美術教育と美術予備校について調べていました。

修士1年生のときの進級時の研究レポートで「美術予備校は5年後は残っているが10年後はわからない」というようなことを書きました。今年はそれから4年目になります。美術受験の現在の状況はどうなっているでしょうか?



まず、いわずもがな受験者数が減っています。
私立美大も私立美術大学も、毎年1~2割のペースで受験者数が減少しています。原因としては少子化と不況が考えられます。10年前と比べると、日本人の平均所得は100〜200万円減少してるといわれますから、この時代に予備校に通って私立の美大に進学できるのは恵まれているかもしれません。

ここ数年で、予備校で学生と話をすると、経済的な事情から受験校を変更したり、浪人は絶対にできないから第一希望でなくても現役で合格したところに進学するというケースは増えています。
むしろ今はそれがスタンダードな選択かもしれません。少なくとも自分が学生講師を始めた6〜7年ほど前は、金銭的事情を口にする学生はまだそれほど多くはなかった印象です。
ここ3年ほどで現役進学主義はかなり強まってきている印象です。

都内の比較的大手の美術予備校に通っている学生は、すでに予備校の授業料を支払っているということになりますから、その時点でいちおう美大受験にエントリーはしているわけです。
しかし公立高校の美術科で指導をしていますと、経済的な理由で美術予備校に通うことはもちろん、美術大学受験も断念せざるを得ないケースというのは多々あります。

奨学金制度などを利用すれば進学できないこともない…とは思いますが、”なんとなく美大”程度の覚悟では進学できません。
以前は「なんとなく美術やデザインに興味があって→予備校に通ってみて→浪人してだんだん本気になっていく」みたいなところもあったように思います。おそらくいまの高校生は、自分たちの頃よりもシビアに将来を見据えてるようにも思います。(それが良いか悪いかは別として)

いま予備校で指導していて、自分たちの頃のように「どうしようもない人」たちはほとんどいないな、という印象です。みんなとても真面目で最初から絵がそれなりに上手いです。壊滅的にデッサンが上達しなかったり、予備校をさぼってフラフラしてるような学生はこの数年はほとんどみたことがありません。女の子が多いことも関係あるかもしれないです。
なんにせよ、この時代に美大に行こうとする人たちですから、中途半端な気持ちの人は少ないということなのでしょう。

さて、4月からは新たな年度が始まるわけですが、受験が終わって新たな年度が始まろうと震災の影響もあり、今年はこれまで以上に美大受験者が減少することが予測されます。

果たしてこのさき美大受験はどうなっていくのでしょうか?
個人の予測を書いてみたいと思います。



(続く。)
(このブログの続くは続かないケースも多々ある)
(でもさすがに続けなきゃまずい。)
(この記事は個人の主観と経験と予測、判断で書いています。決して正確な現状を説明していないかもしれません。こういう見方もあるのか、という程度で読んでもらえればと思います。)

4月9日

自分用に革の袋を作りました。
以前は茶色で制作したのですが、今回は黒です。



サイズは無印良品で買い物したときに貰える紙袋とまったく一緒です。

基本的にカバンを持つのが好きではありません。
でも本とかお弁当とか、荷物を持たなければいけない日もあるので極力カバンっぽくない荷物入れが欲しいなと思ったのが制作のきっかけです。
……といいつつ、自分で縫っているわけではないんですが。
ベジタブルタンニンレザーという革をつかってます。
職人による完全手縫いで制作されています。

アジが出る系の革なので、ハイブランド的な感じではないですね。
コットンとか麻とかのやわらかい素材の、ナチュラルなファッションが好きな人向けでしょうか。



ちなみにこれは1年くらい使用した茶色。
新品のときの写真、見つかんなかった。




で、このふくろ、売ってます。
黒•茶とも¥30,000です。
高いかと思うでしょうが、じっさい安くはないですね。
納期は1ヶ月ほどです。
今なら黒はひとつだけ即納できます(自分で使おうとしていたやつですが…)。



あと、こういうタイプもあります。



これはブックファーストのビニール袋タイプ。
もう丸3年使った。わりと便利。
価格はたぶん1万円台後半になります。
革が縫えるミシンでバーっとやっちゃえば自作できるレベルです。革質と手縫いにこだわらなければ自分で作れる人は作ってもいいと思います。





商売っていうか、欲しい人がいれば作りますよっていうスタンスでやってます。
価格も価格だし、ブランドでもないのに買う人はそんないないと思うんで。
でも、ちょっとでも気になるって人がいたらTwitterでもコメント欄(こちらが承認するまで表示されません)でも連絡ください。
詳細お伝えできるかと思います。

ちなみに最近はポンパドールの赤いビニール袋が好きです。




情報デザイン卒業制作展

もう1ヶ月前になりますが、情報デザイン学科の卒業制作展にいってきました。
(なんだかGIGAZINEみたいな書き出し…)

情報デザイン学科デザインコースでいちばん良かったって思ったのはこの作品です。



赤ちゃんからお年寄りまでの手や、白い靴が汚れていくところをグラデーション的に写真で表現した作品。シンプルなんだけど、写真がキレイだった。泣きそうになった。アートとしての感動がある作品だったように思う。あと情報デザイン学科はwebと会場のディレクションがすごく良かった。



同じく情報デザイン学科、芸術コース(かな?)の大学院生の展示「電車であなたと出会うこと」も見ました。これは走行する都営荒川線の車内で開催されました。おもしろいです。
↓こんな感じ。




映像はいい感じの歌が歌われてるシーンだけれど、ほかにもシュールなパフォーマンスが繰り広げられたりしてました。それで数日前、突然だれか手紙がきたと思ったら…




「電車であなたと出会うこと」からでした。
なかにはCD-Rと、手紙がはいってました。
この展示以降、雪が降ったこと、地震があったことなどについて書かれていて心がキュッとなった。

学部生の芸術コースの卒業制作、地震の影響で学外展も学内展もなくなってしまったのが残念だった。なにより本人たちはとても悔しいと思う。
ぼくにはどうすることもできないけど…。

4月6日

大島美術学院のTumblr作りました。
http://oobi.tumblr.com/
とりあえず1件だけテスト用のポストをしていますが、どういう風に運用するかは未定です。リブログよりも自分でポストして行きたいかなという気持ち。
Tumblrって一覧性が高いとはいえないし、資料集めに向いてそうで向いてないツールっぽい。完全な自己満足ツール。まあ、適当にやらせてもらいます。



【閑話休題】

前年度の仕事はほぼ2月いっぱいで終わり、3月はあまり仕事がありませんでした。
都心までの定期券も切れ、地震の影響で外出を控えたせいもあり、家で過ごす時間がたくさんあったので以前からチェックしようと思っていたアニメを何本か観ました。

・CLANNAD(AFTER STORYも含め)
・化物語
・四畳半神話大系
・マイマイ新子と千年の魔法
・Fate/stay night(テレビシリーズと劇場版)
・ プラネテス
・とある科学の超電磁砲(現在進行中)

ツタヤで20日で50本以上借りるペース。けっこう頑張ったかもしんない。

この数年で小説をまったく読まなくなったから、アニメで物語を消費しています。
高校生と接することが多い仕事なので、いまの若い人の感覚にチャンネルを合わせるような意味合いもほんの少しあるかもしれません。

…などと言ったりしても、基本的にはやっぱ単純に面白いから観てます。
30才が平日の昼間から女子高生が主役のアニメにてニヨニヨしてるのも気持ち悪いかもしれませんが、しょうがないんです。しょうがないんです!面白いんですから……。

こういった商業アニメがアートアニメと違うのは、ストーリーとキャラクターでしょうか。
ぶっちゃけ絵が動かなくても、ストーリーとキャラクターがあれば成立する。「化物語」とか割とそんな感じだったし。そもそも昔から一部のアニメにはドラマCDっていうのも展開されているので、いま観ているアニメは、実は絵さえも必要ないのかもしれません。

最近は原作が小説(ライトノベル)の作品が多く、たとえばアニメの「化物語」や「四畳半大系神話」を支えているのは「語り」です。これは涼宮ハルヒの憂鬱くらいからの顕著な流れでしょうか(なんの根拠もなく書いてます)。

「らきすた」や「けいおん」、最新では「日常」といった、これといったストーリーさえ無いアニメもあるので、商業アニメはキャラクターさえあれば成立しそうです。逆にアートアニメはキャラクターなんてなくても、主題は空の移り変わりでもなんでもいいわけで、そのぶん動かないと成立しないような気もします(これもなんの根拠もなく書いてます)。

タンブラーの紹介と近況でした。
ではまた。