美大受験なう1

私は大学院では自身の予備校で3浪した経験、それと予備校講師としての経験から、美術教育と美術予備校について調べていました。

修士1年生のときの進級時の研究レポートで「美術予備校は5年後は残っているが10年後はわからない」というようなことを書きました。今年はそれから4年目になります。美術受験の現在の状況はどうなっているでしょうか?



まず、いわずもがな受験者数が減っています。
私立美大も私立美術大学も、毎年1~2割のペースで受験者数が減少しています。原因としては少子化と不況が考えられます。10年前と比べると、日本人の平均所得は100〜200万円減少してるといわれますから、この時代に予備校に通って私立の美大に進学できるのは恵まれているかもしれません。

ここ数年で、予備校で学生と話をすると、経済的な事情から受験校を変更したり、浪人は絶対にできないから第一希望でなくても現役で合格したところに進学するというケースは増えています。
むしろ今はそれがスタンダードな選択かもしれません。少なくとも自分が学生講師を始めた6〜7年ほど前は、金銭的事情を口にする学生はまだそれほど多くはなかった印象です。
ここ3年ほどで現役進学主義はかなり強まってきている印象です。

都内の比較的大手の美術予備校に通っている学生は、すでに予備校の授業料を支払っているということになりますから、その時点でいちおう美大受験にエントリーはしているわけです。
しかし公立高校の美術科で指導をしていますと、経済的な理由で美術予備校に通うことはもちろん、美術大学受験も断念せざるを得ないケースというのは多々あります。

奨学金制度などを利用すれば進学できないこともない…とは思いますが、”なんとなく美大”程度の覚悟では進学できません。
以前は「なんとなく美術やデザインに興味があって→予備校に通ってみて→浪人してだんだん本気になっていく」みたいなところもあったように思います。おそらくいまの高校生は、自分たちの頃よりもシビアに将来を見据えてるようにも思います。(それが良いか悪いかは別として)

いま予備校で指導していて、自分たちの頃のように「どうしようもない人」たちはほとんどいないな、という印象です。みんなとても真面目で最初から絵がそれなりに上手いです。壊滅的にデッサンが上達しなかったり、予備校をさぼってフラフラしてるような学生はこの数年はほとんどみたことがありません。女の子が多いことも関係あるかもしれないです。
なんにせよ、この時代に美大に行こうとする人たちですから、中途半端な気持ちの人は少ないということなのでしょう。

さて、4月からは新たな年度が始まるわけですが、受験が終わって新たな年度が始まろうと震災の影響もあり、今年はこれまで以上に美大受験者が減少することが予測されます。

果たしてこのさき美大受験はどうなっていくのでしょうか?
個人の予測を書いてみたいと思います。



(続く。)
(このブログの続くは続かないケースも多々ある)
(でもさすがに続けなきゃまずい。)
(この記事は個人の主観と経験と予測、判断で書いています。決して正確な現状を説明していないかもしれません。こういう見方もあるのか、という程度で読んでもらえればと思います。)