東京国立近代美術館「パウル・クレー展 おわらないアトリエ」



東京国立近代美術館に「パウル・クレー展 おわらないアトリエ」を観に行った。

東京国立近代美術館を訪れるのは「建築はどこにあるの?」以来だから….1年以上ぶり。
「東京国立近代美術館ってどこだっけ?行ったことあったっけ?」と思いながら出かけたので、竹橋駅を降りて改札を出たとき「あー、ここか」って。

僕がチケット売り場に並んだときはまったく混んでなかった。
でもディズニーランドの人気アトラクションに並ぶときみたいに人々を蛇行させるロープが張ってあったので「きっと混むときは混むんだろーな」となんとなく思ってたんだけど、チケット買ったあとふと後ろをみたら1分ほどで一気に行列ができていた。

展示会場に入ると、もう人、人、人だらけ。
ふだんは現代美術やデザイン系の展示を平日に観に行くので、美術館はだいたい空いてるか、またはそこまで人はいないことが多い。だからこうやって人にまみれながら鑑賞するってことはあんまないのでビックリした。っていうより若干テンションが下がってしまった。会場の構成として前半は一本道なんだけど、そこはもう混んでて絵をみるような状態じゃなかったので、軽く見てサッサと通り過ぎてしまった。

一本道の順路を抜けると今回の展示のポイントでもある、広い部屋を区切った迷路のような会場構成になる。
ここも混んでたけれど一本道のとこよりかはゆとりがあったので、ちゃんと作品を見ることができた。
その独特な会場構成はどういう順番で作品をみていいのかちょっと戸惑った部分もあるけど、あっちいったりこっちいったりうろうろできて楽しかった。クレーの作品を4つの技法プロセス+αに分類してみせるっていうのは勉強になるし、いい企画だなって思いました。


クレーの絵自体は良い絵だな、好きな絵だなっていうのが結構あった。とても奇麗な絵だよ。
作品数が多いのと、全体的にちょっと小さいのとで、ドカーンした感動というよりかは「ふむふむ」って感じでした。ふむふむ。(なんだこの感想。)
クレーの作品、見てるようであんまり見たことがないかも。

図録は多少高くても是非欲しいなって思ってたんだけど、サンプルをみたら…う〜ん。もうちょい簡潔にまとめられてるか、または全作品が見やすい状態で淡々と掲載されてれば良かったんだけど…。個人的にはちょっと期待はずれな内容。これで2500円なら画集買った方がいいかなあ…。
企画が興味深かったので、手元に図録が残せないのはこちらとしてもとても残念。

7月31日までです。


あと東京国立近代美術館の常設展、シブくて好きです。
そして常設展会場の床も好き。クレーっぽい。


模写課題

高校生に「モンドリアン」「マレーヴィッチ」「カンディンスキー」の作風模写をしなさいっていう課題を出してみた。

モンドリアンはまだしも、マレーヴィッチとかは高校2年生にはちょっと難しい作家かもと思ったけど、若い人たちは知識の吸収力もいいし、あえてやらせてみても面白いかなって。

課題の目的や意図としては、このさきヴィジュアルデザインやグラフィックデザインを学んでいくうえで、過去の作品に興味を持って欲しいってことですね。およそ100年前のグラフィックデザインの黎明期(かどうかは捉え方次第ですが、西洋美術史からグラフィックデザイン史に枝分かれする時代)にあたる作品を真似ることで、構成のエッセンスを掴んで欲しいというか。






仕上がってきたものはそれぞれ案外悪くなかったです。
むしろよく描いたなあと。

んでも、学生にとってこの課題に意味や手応えがあったかと言われると….どうなんだろ?
この先に制作する作品が、昨年度比べてどう変わるか見ていかないとなんともいえない。


モンドリアンはわかり易す過ぎたかな?
でも水平垂直・三原色+白黒のバランスを理解しておけば、実際の受験でも色々応用がききそうですけどね。なんかちょっと知ってる風でそれっぽくみえるし。ま、基本ということで。

マレーヴィッチは不人気。
「なにがいいのかわからない」とか「ドヤってる顔が目に浮かぶ」とか。
実際学生の作品をみると、マレーヴィッチの微妙なバランスとか間を理解できたかどうかは微妙。悪くないけど、じゃっかん漠然としてるかも。
未来派時代をやった人はあんまりいなかったな。
マレーヴィッチといえばシュプレマティスム、みたいな説明を最初にしちゃったからね。
グラフィックの受験でいきなりマレーヴィッチの未来派を感じさせる平面構成とか描いたらすごいインパクトありそう。

カンディンスキーは学生から人気がありましたね。
「かわいい」とか「やってみてカンディンスキーの絵に対する印象が変わった」とか「描いてて楽しかった」って。カンディンスキーの模写は意味があるっぽい気がしました。


もし来年度もやるとしたらこの3人じゃなくて、ロシアアヴァンギャルド風に現代の広告を描くとか、スイススタイルを意識してポスターを描いてみるとか、そういうのもありかもなって思った次第であります。