2011 年 7 月
いまのところこのシリーズは推敲せずに、書きなぐりに近い状態でアップしています。
データを出さないので印象論が多いかもしれません。それにぶつ切りのように終わったりします。
でも、あまり考えすぎると手が止まってしまうので…。
いちおう書きたいこと全部書いたら、その後きちんとまとめたいとは思っているのですが。
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さいきん高校生に人気が出てきている大学といえば、東京工芸大学でしょうか。
自分が受験指導をしている範囲ですと受験者総数では急増とまではいきませんが、東京工芸大学に興味を持っている学生は確実に増えています。特にこの3年ほどのあいだに増えてきている印象です。
10年ほど前、自分が受験していたころは写真学科の評判が良かったと思います。
現在人気があるのはマンガ学科やアニメ学科です。
昨年度の受験資料をみると、工芸大学はAO、自己推薦、公募推薦、一般前期・一般後期と入試制度が豊富だからか一般入試における受験倍率はそこまで高くありませんが、マンガ学科などは油断していると危ないですね。デザイン系学科なら求められる実技レベルの把握はできますが、マンガ・アニメ・ゲームとなるとまた違った見方が求められます。自分はいままでマンガ学科の受験を志望する学生を数人指導したことがありますが「ちゃんと対策しないと不合格の可能性がある学科」という認識ですね。
日本の場合、10代の若い人が美術大学・美術学部などを目指すことになるきっかけはマンガやアニメやゲーム、そういったものに使用されているテイストのイラストから受ける原体験が強いと思います。なので、若い人がマンガやアニメやゲームを作る仕事に将来携わりたいと思うのは当然のことでしょう。
これまではそういった分野を勉強したければ専門学校というイメージがありました。
でも、このご時世やはり大学は出ておきたいという気持ちもある。
アニメ・マンガ・ゲームを勉強したいというところと、大学を出ておきたいというところで、京工芸大学はそのような時代のニーズと噛み合って、ちょうどそういう層を上手く掬った。すなわち、これまでその分野で専門学校に進学していた層の一部を大学に取り込むことができた。
とはいえ受験生の保護者や受験生自身から「大学でアニメやマンガを勉強してどうする」「どうせならデザイン学科を卒業していたほうが就職できる」という声は根強いです。
ちなみにpixiv発でネットで話題になった「T京K芸大学マンガ学科一期生による大学四年間をマンガで棒に振る」は自分が接している高校生でもチェック済みの学生が多かったです。
特にマンガ学科に進学を希望していた高校生はあれを読んでいろいろ考えたようですが、むしろ大学に行ったところでそう簡単にマンガが描けるようになるわけがないという現実を直視することできて良かったのではないでしょうか。
結果的にあの漫画が公表されたことは意味があるような気がします。
あの漫画を読んだ上で進学してくる学生はそれなりに決心してきてると思いますからね。
2011年7月13日 1:07 AM|
カテゴリー : 美大受験なう
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このあいだ仕事で学生に「各自でこれ調べておくといいですよ」的なプリントを配って、そのなかにおまけ程度で書いておいたyoutudeで見られる短編アニメーションをここにリンクで貼っておきます。この分野に関してはたんなる素人です。かなり有名な作品ばかりなのでむしろ恥ずかしいのですが…まあ受験生向けということで許してくださいね。
ちなみに「受験生に見せるのでいい感じのアニメ教えてください!」ってtwitterで呼びかけたらひとりだけリプライをいただくことができたんですが、梅ラボさんはダイレクトメッセージで彼の映像リンク集のURLを送ってきてくれました。ありがたや。というわけでいくつか反映させてもらいました。
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最近は大学でアニメーションがやりたいっていう受験生も多いので、イメージしやすいように学生作品から。
「アニマルダンス」
絞った色使いがグラフィカル。
作者の大川原さんは多摩美グラフィックデザイン学科卒で東京藝術大学大学院在学だそうです。
(古い情報だったらごめんなさい)
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「向ヶ丘千里はただ見つめていたのだった」
いまっぽい絵柄が高校生のハートをキャッチしそうです。
作者の植草航さんは東京工芸大学アニメーション学科卒業。
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「おはなしの花」
東京工芸大学の学生だった久保亜美香さんと、多摩美グラフィックデザイン学科の学生だった井上精太さんの共同作品。
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「オオカミとブタ」(オオカミはブタを食べようと思った。)
一時期ニコニコ動画で話題になりましたね。
竹内泰人さんは九州芸術工科大学(現・九州大学)在学中に制作を開始したんだとか。
(コピペ情報)
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「Out of Sight」
台湾の学生作品。
すごいな〜。
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「フミコの告白」
メディア芸術祭でもひときわ人気でしたね。
作者の石田祐康さんは美術科の高校を卒業していて、京都精華大学マンガ学部アニメーション学科だったらしいです。
こっちが卒業制作の「rain town」、ちょっと違うテイストですね。
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ここからちょっとアートよりで。
「Trembled Blossoms」
PRADAのアニメーション。シャレオツ。
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「Superflat Monogram」
ファッションつながりで言わずと知れたルイヴィトンのアニメ。
たぶん高校生には村上隆よりも細田守っていったほうがなじみ深い。
これをみてサマーウォーズの冒頭シーンとか観ると胸熱。
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「Kanye West – Good Morning」
で、ついでに村上隆つながりでカニエウエストのPV。
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最後は王道ですが手塚治虫の「jumping」で。
大学の4年間で2回〜3回くらいは授業でみさせられた気がする。
でも昔の作品なのに何度みてもすごいよね。
いま流行のループもののアニメだ。
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どこからどこまで貼るべきか迷う。
ほかにもオススメで面白いのあったら教えてください。
2011年7月11日 11:27 PM|
カテゴリー : 受験対策
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先月gggにレイモン・サヴィニャック展を観に行った。
いままでサヴィニャックに興味を持ったことがなかったのだけれど、この展示で一気に好きになった。
そのなかで現在の自分にピンとくる絵があった。
観た瞬間「この絵のポスターが欲しいな」と思った。
家に帰ってネットで検索したところポスターは見あたらず、ポストカードがとある個人のウェブサイトで売っていた。
そのサイトはフランス在住の日本人が運営していた。
ポストカード自体は多少高いような気はしたが、これ以上探す手間も省きたかったし、送料もエアメールで200円程度だったので、すべて込みで考えればそこまで高くない気はした。(先方の対応はとても丁寧で気持ちよかった。)
それにポスターは大きくてかさばるので、ポストカードのほうが狭い部屋には都合がいい。
届いてから2週間ほど放置していた。それを今日やっと世界堂で額装してもらった。

このポストカードはロバートブレッソンの「L’ARGENT」(ここでの意味は日本語で「お金」)という映画のために描かれた擬人化された紙幣のイラストで、血に染まったキバをむいている。
映画の内容は偽札に人生を翻弄される男の物語らしい。
自分はその映画をみたことはないが、この絵はお金の恐ろしさが端的に表現されている。
最近、私事でお金について考えることが多く、まさに「金に食われるな」という自戒を込めて机の正面の壁に飾った。
単なるポストカードでも額装すると見栄えがする。
まったく関係ないが、このイラストのお金をみてるとファイナルファンタジーⅥのテュポーンを思い出す。

2011年7月10日 9:59 PM|
カテゴリー : 日常
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このブログには観た展示を記録しておいて、あとでなにを観たか振り返れるようにしておこうと思ってたんですけど、地震のなんやかんやで中断していました。とりあえずブログにアップしてなさそうなところをメモ。
・ggg「デザイン 立花文穂」
・G8「亀倉雄作賞の作家たち1999−2010」
・ggg「TDC展」
・森美術館「フレンチウィンドウ展」「田口行弘」
・オペラシティギャラリー「ホンマタカシ ニュードキュメンタリー」
・ラフォレーミュージアム「ヘンリーダーガー展」
・神奈川県立葉山美術館「モホイナジ イン・モーション」
・カスヤの森現代美術館
・ワタリウム美術館「驚くべき学びの世界展」
・練馬区立美術館「PLAT FORM 浜田涼/ 小林耕平/鮫島大輔 距離を計る」
・印刷博物館「グラフィックトライアル」
・ggg「佐藤晃一 ポスター」
・ggg「レイモン・サヴィニャック展」
・東京日仏学院「ベールを脱ぐイヴ・サンローラン」
・資生堂ギャラリー「あるべきようわ 三嶋りつ恵展」
・東京都現代美術館「名和晃平 シンセシス」
・東京都現代美術館「サイレント・ナレーター」
・ggg、G8「2011 ADC」
・3331アキバタマビ「conditioned air 調律された写真」
・ガーディアンガーデン「金瑞姫 ether」
とりあえず思い出せる限りでこんな感じ。他にもあるかも。
あ、あとゴールデンウィークに多摩美で情報デザイン学科芸術コースの卒業制作展をみた。
こうやってみると結構偏ってる。デザイン系と現代美術が中心ですね。
日本美術系もけっこう面白い展示やってたはずなのに…。
上野方面の展示も足が遠のきがちです。うちからはちょっと遠いのでね…。
上記の展示はどれも興味深かったけどとくに印象に残ってるのは、まず神奈川県立葉山美術館の「モホイナジ イン・モーション」。
モホイナジの初期の人物画から、構成、写真、立体、映像、そして晩年の絵画まで全年代の作品が展示されていた。モホイナジとかってなかなか個展としてはやらない(やったとしても年代や作品をもっと絞って小規模にする)ので、こうした展示は貴重だった思う。現代のデザインのエッセンスが濃縮されていた。
そしてラフォレーミュージアムのヘンリーダーガー。ヘンリーダーガーは日本においてすっかり流行しきった印象(消費しつくされた)があった。可愛い絵を下手っぽく書いた、アール・ブリュット風の似たような絵もちかごろ多いし。でもダーガーの実際の絵を目の前にすると、単純に色の美しさやディティールに惹かれて足を止めてじっと観てしまうんですよね。そして「ダーガーはいったいどういう気持ちで絵を描いていたのか…。」と考えずにはいられない。ダーガーの絵の魅力とは圧倒的な孤独で、それは現代においても誰もいまだ理解できず、消費し尽くされることはないのかもしれない。
あとは東京都現代美術館「名和晃平 シンセシス」。ああ、アートってすごいなあ、面白いなあと。直感的に楽しめた。批評などはいろいろあるでしょうが、こういうアートに興味がなさそうな人でも楽しめる展示が増えるといいなって思う。
ところで「たくさん展示を観てどうなる?」という気持ちは自分のなかに多少ある。
たとえば優れた作品を作る人がたくさん美術の展示を見てるかというとそういうわけでもない。
たくさん展示を見れば自然に作品が上手に作れるようになるかといえば、やはりそういうわけでもない。
知識や前例を知るほど手が動かなくなることもある。
知らないほうが自由に動けることもある。
観たことや知っていることを他人に自慢しても、それは賢さとは程遠い。
似たようなことを考えたことは以前にもあった。
学生時代、自分は多くもないけど少なくもないくらい、それなりに本を読んだ。
当時、本を読んでいるときも同じことを思った。「いったいたくさん本を読んだところでどうなるんだ?」
それなりに本を読んでもクソみたいな文章しか書けないんだから。
いまは本はほとんど読まなくなってしまった。1ヶ月に1〜3冊でも読めば良いほう。読まない月もある。
そういう状況になると、やはり本を読めるときに読んでおいて良かったと思う。それと、やはり本を読むのは大切なことだなとも感じる。離れて解ることがある。だから展示も観れるうちは観ておけばいいんだと思う。振り返ってみれば、なんかしらの経験にはなっているんだろう。
2:52 PM|
カテゴリー : 展示
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気がついたら前回更新から3ヶ月だよ!
ドメインにもプロバイダにもお金払ってるのに!
いやはや、ワードプレスいじろうとして上手くいかなかったから腐ってみたり、仕事が始まってみるとなかなか両立できなかったり、アニメ観ることを優先してみたり、言い訳ばかりです。
今日から1週間ほど仕事が休みなので、ちょっとこの数ヶ月のことを振り返りつつこまめに更新したいと思います。
とりあえず今回は書きかけの「美術受験なう」の続き。推薦試験の話です。
2行ほど書いて3ヶ月放置しておりました。
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数年前まで関東の私立美大は多摩美・武蔵野美大が本命大学として人気でした。
東京造形大、女子美大、日大が第1希望という受験生もいたとは思うのですが、少なくとも東京の予備校では第2志望以降に受験する人が多かったと思います。
それが最近は東京造形大や女子美、日大を第1志望にする学生が多いです。
特に現役生に人気があります。それは推薦受験が盛んだからです。
学校推薦、AO試験、公募推薦、自己推薦、学校によって少々名前や内容が異なりますが、上記の3校については2種類以上の推薦制度があります。さらにはⅠ期・Ⅱ期・Ⅲ期…と同じ推薦試験を何度か行う大学もあります。
多摩美や武蔵野美大はそこまで推薦制度が活発ではありません。
一般試験で不合格や浪人のリスクを背負うより、より合格がし易く、結果も早く出る推薦入試が、現役主義の強まっている昨今注目されています。
私立美大の試験においては実技だけではなく学科の点数も重要になってくるのですが、美大入試において勉強に不安がある場合も推薦入試は有効な選択肢となります。それは多くの場合、推薦試験で学科試験が課されないからです。
「ぜったい現役で合格したいけど学科も実技もちょっと不安かも…」という場合、とにかくやる気と熱意があれば推薦試験は合格する可能性があります。
また、性格が繊細な人にも推薦入試は向いていますね。
美大を目指す人が全員が受験競争のプレッシャーに耐えられるほどの強い心を持っているとも限りません。競争という環境に馴染めない人にとっても推薦受験は助け舟になります。実技一発勝負ではなく、普段の作品や人となりを見てくれるので。
あまり軽々しく印象論を語ってはいけないとは思いますが、最近は昔よりも繊細な子が多くなっているのではないのでしょうか。
たとえば造形大学や女子美術大学にとって、自分の大学を第1志望として受験してくれる推薦試験の受験者は、むしろ第2志望や第3志望で不本意ながら進学してくる一般試験の受験者よりも魅力的かもしれません。それに受験者数の減少する現在、早期に入学者を確定できることも大学側にとっては大きなメリットでしょう。
ちなみに武蔵野美大はさいきん推薦に力を入れ始めてるようですが、まだまだ渋々やっている感があります。よほど面白い人材がいるなら採りたいのでしょうが、やはり現在は一般試験を重要視しているなという印象です。
空間演出デザイン科や基礎デザイン学科など推薦制度がありますが、一般試験で受験した方が簡単なんじゃないかと思います(あくまで私見です)。武蔵野美大の推薦はポートフォリオを用意しなければならないし、将来に対してはっきりと答えられるくらいの明確な意思が必要になります。
そのくらい意思のしっかりした人なら推薦じゃなくても一般試験でも合格できるだろうという気がするので、現段階では武蔵野美大を推薦で受験するメリットはあまり感じられません。受かるかどうかわからない試験のためにポートフォリオをつくるのなら、そのぶん一般受験用に実技を練習した方が合格に近づきますし、他大学の受験も見据えて潰しがきくのでは、という私見です。(ほんとに、あくまで私見ですよ。)
武蔵野美大の推薦試験は現段階では早期の人材確保が目的ではなさそうです。
普段よほど面白い作品の制作や活動・経歴があれば話は別ですが、付け焼き刃で受験してもなかなか難しいと思います。
2011年7月8日 10:05 AM|
カテゴリー : 美大受験なう
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