雑記

高校と予備校、どちらも可能性のある学生ばかり。
そんな人々の未来に関わってくる仕事だけに受験が近くなってくるこの時期はちょっと緊張する。

この仕事は自分にとって勉強になることが多い。それは美術に関しての勉強だけではない。講師としてどのように授業をデザインしていくか決まった方法があるわけではなく、自分自身の特性やその年度の学生のノリなども含めて試行錯誤ばかりだ。こうやってお仕事頑張ってる風に書いてはいるがいまだに望むような結果が出たことはない。もっと出来るはずなのに怠けているところもある。



予備校は大学に合格という目標を持ったうえで、高校が終わったあとにさらに安くない学費を払って自分の意志で来ているところだから、こちらが統制をとりやすいことは確か。やる気がなければ来る必要はない場所だ。遅刻や作品の未提出があっても「それじゃ大学に合格できないよ」と言えば本人たちも反省する。緊張感のある空気が作りやすい。大人のルールが通用するのだ。

高校は受験倍率もそこそこある美術科の学校とはいえ、やはり高校生にとっては一日の大半を過ごす生活の場。
義務教育ではないとはいえ、課題に対するやる気は学生によってまちまち。画材道具を忘れた、提出期限までに間に合わなかった、課題のプリントをなくした….。そういうことも多々ある。彼らにとっては数ある授業のひとつでしかない。サボりたくなったり、なんのために課題をこなさなければいけないのか目的意識も明確ではない人もいるだろう。



しかし自由な発想で面白い作品が出てくるのは高校のほう。
「なんかよくわかんないけどやりたいようにやってみました」的ないい意味でのテキトーさは時にとてもクリエイティブだ。制作時間もたっぷりある。週1回の授業なので1つの課題に1ヶ月くらいはかけるからだ。家に持ち帰って制作すれば使える時間はほぼ無制限といっていい。

一方、予備校は限られた時間と受験というプレッシャーのなかで学生の描く作品はテクニックに陥りがちだ。絶対に失敗をしない方法を追い求め、気にするのは表面ばかり。それが結果的に遠回りになるとも知らずに!

ただ予備校でも、ときに受験課題とはいえ本当に素晴らしい作品も出てくるし、受験に失敗して浪人した高校生が1年後には見違えるように完成度の上がった作品を描いている光景を見てしまうと(そして人間的にもちょこっと成長していると)、やはり予備校という環境も悪くないと思ってしまう。



美術を教えるにあたって高校と予備校でそれぞれメリットとデメリットがあり、それぞれのメリットを合わせたハイブリッドな教えかたができれば…とも思うのだけれど、現実的には難しいところもある。
なにより普段のぼくは授業で何もしないことで有名なので、学生からしたら「なに偉そうなこと言ってんだこいつ」と思うかもしれません。すいません、まじ調子のりました。

ひとりごとですのであしからず。
ではまた。

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