2016 年 3 月

ベネチア⑤

前回書き忘れたけど、個人的に驚いたのがこのベルギー館のJames Beckettの作品。


高性能なロボットアームが、ガラスで隔てられた空間のなかでひたすらプレート状のなにかを出したりしまったりする作品。ちゃんと歴史と結びつけるような、いかにも現代美術的なコンセプトもあるんだけど、このSF的な世界観と、ロボットアームの意志があるかのような正確な動きに目を奪われた。





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初日の夜ごはん。外に食べに行く元気もお金もなく、宿泊施設のバーにて。
マルゲリータとビール。味は普通かな…。


最近はホステルっていうのかゲストハウスっていうのか、若い人向けのオシャレで清潔な宿泊施設が国内外問わず増えていますが、ヴェネチアで泊まったところも世界の主要都市にいくつか支店を持つ大きなホステルでした。インターネットは快適に繋がるし、シャワールームも清潔。たいてい大きめのバーが併設されてるので、インターナショナルな雰囲気のなか、眠くなるまでバーやロビーでインターネットしながらお酒を飲んでれば相部屋も別にそんな気にならないかなー。

もちろんお金があれば個室のちゃんとしたホテルに泊まるに越したことはないけれど、中途半端なお金を出しても古くてネット環境が整ってなかったりもするし、だったらこういう場所に泊まってその差額で買い物したり食事したほうがいいかなって思っちゃう。





ところで、翌日の朝、いつも左腕に嵌めているはずのロレックスがないことに気がついた。
周囲をくまなく探すも見つからない。
まだ買って1年経ってないのに…。


記憶を必死に辿ったところ、どうやら昨晩シャワー浴びる時に外して、そのままシャワールームに置きっ放しにしてしまったらしい…。慌ててシャワールームに向かうも当然そこに時計の姿はなし。シャワールームに来た何人かに「昨日ここで時計見なかった?」って聞いても「見てないよ」って。


もうね、顔面蒼白。


(こんな外国の不特定多数が泊まるような場所で高級時計なくして返って来るわけねーじゃん!あー、もう自分のバカ!しかも初日じゃねーか!この旅行でかかる費用全額よりも高い時計をなくしてどうすんねん!タイムマシンに乗って旅行前の自分に1000円のチープカシオにしとけって言いに行きたいわ!)ってほんと凹んだよね。ここでテンパっちゃいけない、冷静に冷静に、落ち着け落ち着けって自分に言い聞かせたけど、心臓の鼓動は周囲に聞こえるくらい高鳴ってたよね。


そんでスマホでクレジットカードの付帯保険を調べてみたら、こういう置き忘れは保険適用外らしいし、保証されたとしても1点10万までで全く話にならなくて、さらに凹んだよね。


それで最後、駄目元でフロントに行ってカウンターの兄ちゃんに聞いてみた。
「昨日、シャワールームで時計なくしたんだけど…」
「部屋は?」
「2××…」
「色は?」
「銀と黒の…」
「メーカーは?」
「ロ、ロレックス…」
「これ?」

っていってレジの下の小さい引き出しから俺の時計が出てきたー!
脳内物質がドバドバ出たのがわかるくらいテンションぶち上がりまくったね。


「お客さんが届けてくれたよ」って兄ちゃんが言ってたけど、パクらずに届けてくれた誰かにも、それを横取りしなかった従業員にもマジで感謝しかない。俺はこんとき絶対に人は戦争なんてしちゃいけない、俺は世界中の人を愛してるって心底思ったんだよね。ちゃんちゃん。



ベネチア④

その他のパビリオンです。



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ハンガリー。なぜこの作品を選出したしっていうような作品。面白いけど。



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スペイン。だと思う。ダリのどうたらこうたら。



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オランダ。これ、良かった。



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えーとこれはどこのどういう作品だったかな…・



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これも注目されていた作品でしたね。ノルウェーだったかな。 Camille Normentって女性アーティスト。
しっかしベネチアビエンナーレをきちんと理解するためにはやっぱり英語が読めるっていうのは必須アビリティだなー。勉強せな。



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スロヴァキアだと思う。会場に入ると白い壁があるだけで、裏に回り込むと壁一面の鏡と、巨大なモノクロの絵画のあいだをとおり抜けられるようになってる。



写真じゃ伝わらない作品が全般的に多いです。クソ写真しかないってのもありますが。
やっぱり一回行ってみないとわからないもんですね…。

ベネチア③

はじめて訪れたベネチアビエンナーレ。
各国のパビリオンからパビリオンに移動するだけでもかなり疲れるし、さらに作品をじっくり観ればずっと立ちっぱなしで体力も使う。しかも二つのメイン会場以外にも作品は展示されているから、時間との勝負でもある。
もうすこし暖かい季節に時間的余裕を持って訪れることができると良かったかもです。



イギリス館のサラ・ルーカス。1988年にダミアンハーストが企画したFreezeの参加メンバーでもあります。おもに身体や性をテーマとした作品を制作しており、本人の風貌もジェンダーレスなところがあります。

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正面から見ると女性器にタバコが挿さってたりします。
こういう作品を国際展で展示するイギリスはやっぱどこかイカれてるわ。
このタイミングでサラルーカスが選出されたのにはどういう背景があったんだろう。



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パリのテロ事件からまだ日が浅く、フランス館の前には来場者からの花とメッセージが添えられていました。




カナダのパビリオン。
作家はBGLという3人組、、、なのかな。
これは注目を集めてましたねー。

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入り口がヨーロッパによくあるような商店、いわゆる日本のコンビニみたいになってて、一見すると展示会場とは思えない。いちおう誘導スタッフが入り口にいて、言われるがまま入ってみると売店の奥を通って上記のような展示スペースに行くことができる。


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んで2階にあがると建物を大胆に使った、コインを落とすゲームみたいなのがある。挿入口にコインを入れるところころ転がって、ベルトコンベアで運ばれたりしながら、最終的には透明な壁のなかにパチンコのように落ちていくという。


この説明じゃさっぱりわからないと思うんで映像を置いときますね。
(映像が表示されない場合はリロードすればでてくるはず)



縁あって現地ですこし話したミラノのアートスクールに通うイタリア人の女の子は、このカナダの作品がいちばん好きだと言っていました。

ベネチア②

ホステルに荷物を預けて早速ベネチアビエンナーレの会場へ。
会場はアルセナーレとジャルディーニに分かれてて、いわゆる各国を代表した展示はジャルディーニのなかにあるパビリオンで展示されてます。

水上バスの48時間乗り放題券を買って会場へ。
会期もほとんど終了間近で、もう寒い季節に差し掛かっていたせいか、思ったよりも人足はまばらでやや拍子抜け。まあ、人が多いよりかはいいか…と思いながら入場。


とりあえず最初は入り口に近いこともあって日本館から観ることにした。
この年は塩田千春がフューチャーされていた。


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イタリア語だと「G」から始まるんだなー。


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赤い糸が張りめぐされて、ところどころ鍵が吊り下げられてるんですけど、この時代のカメラと液晶をもってしても絵が潰れます。


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あー、これブルーハーツが歌ってた写真にはうつらない美しさってやつ?


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接写をすればなんとか雰囲気は伝わるんじゃないかと。
鍵は18万本(?!)使われているらしい。


各国の出展作品にはコンセプチュアルなものも多いなかで、塩田さんのは視覚的に強い作品で、わかりやすくて良かったんじゃないでしょうか。繊細さとわかりやすさ、あとこの赤い色も含めて日本的だと思ったな。フォトジェニックな作品で観光客も大喜び。白人もアジア人も一眼レフで撮りまくり。各国の様々な作品が展示されているなかでひとつの役割を果たしており、個人的には成功していたんじゃないかと思います。


ベネチア①

というわけで4ヶ月前の旅行の記録です。


羽田空港からフランクフルト乗り継ぎでヴェネチアへ。
ヴェネツィア、ヴェネチア、ベネチア、ベニス、ヴェニス。そのへんの表記ゆれは気にしないでください。見た目的にはヴェネツィアがいちばんかっこいいけど、入力はベネチアが楽かな、なんとなく。一昨年のフランスもマイルで行ったんですが、カード使いまくったおかげで今回もマイルで行くことができました。そしてチケットを取った翌日にパリの爆破テロ事件が起きました…。


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フランクフルト国際空港。朝5時くらい。
時間を有効活用できるよう、朝現地つくプランにしました。
なんかもー最近はフライト12時間あっても飛行機のなかで映画も見ないし本も読まないなー。寝るかじっとしてるか。乗り継ぎのためベネチア便のゲート前で待ってたんですけど、場所がベネチアだけに、夫婦やカップルっぽい人が多くて羨ましかったですね…。あと中国人の家族連れも多かった。



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天気良し。



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でもベネチアが近づくにつれてものすごい雲海。海が近いからやっぱり地理的なものなのだろうか。日本でいう日本海側みたいな。これはこれで綺麗だけど、現地はぜったい曇ってるんだろうなー、という予感。




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案の定曇り。そして寒し。
展示については次回以降。





ちなみにベネチア空港に到着して、ぜんぜん下調べしてなかったから、まずどうやって市内に出ればいいのかっていうところから泣きそうになりましたね。


市内までの空港バスの券売機は何度やってもクレカ戻されて。
いくつか券売機をハシゴしてやっと買えた!と思ってそれとおぼしきバス乗り場に行ったらなぜかスタッフから「この券はあっちの乗り場!」って言われて。なんかおかしーなーと思いながら方向を示された場所まですげー長々と歩いていったら水上バスの乗り場に着いちゃって。


えっ、俺普通に陸上のバス乗りたいんだけど!ってまごまごしてたらいかにもイタリア!っていうくわえタバコしたロングコートのイケてるおじさんとその奥さんらしき人が「どしたの?」って話しかけてきてくれて、もう警戒心ゼロですがる思いで速攻チケット見せたよね。したら「あー、これ水上バスのチケットだね。君が行きたい場所には行かないよ…」って。


どうやら私は水上バスのチケットを買っていたようです。空港バスの値段を調べて同じ価格のボタンを押したら、間違っていたんですね。


んでスーツケースを引っ張りながらまた空港まで引き返して、インフォメーションで「これ間違って買ったんだけど交換か払い戻しできる?」って聞いたら「できません。買い直してください」ってあしらわれて、ショックを受けつつ今度は念を入れて有人のカウンターで券を買い直したよね。「ここ行きたいんだけど、このチケットでいい?行くのね?」みたいな。じゃあ最初から有人カウンターで買っとけよっていう。


バスで市内着いてからも、宿泊先のホステルの場所がわからなすぎて散々うろついた挙句、カフェのおじさんに尋ねたりして(そしてすぐそこにあった)、ほんと、わからないことがあったらさっさと人に聞くのが海外旅行の最善策だなーとつくづく思いましたね。それは語学力というより行動力とか決断力とかそういう問題ですね。


あと、そのあとにわかったのだけれど、最初に買った水上バスのチケットでも、水上バスの乗り継ぎをすれば新しくチケットを買い直すことなく宿泊先に行くことはできました。まあ、こういうのも勉強だからいいんだけど…。